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研究発表 2008/03/18

第9回マグネ成形セミナーに参加し、当社鋳造圧延技術の研究成果について発表を行いました。

テーマ:「権田金属工業の鋳造圧延技術」
開催日
2008年3月18日(火) 15:00~15:50
開催場所
江戸東京博物館 研修室
主催
日本マグネシウム協会
発表者
マグネシウム部 大野 大
今回のセミナーではこれからのプレス用マグネシウム合金薄板の今後の展望を大学や当社を含めた溶湯圧延メーカーが講演し、それに対しての意見交換を行ないました。
 
当社の講演では耐食性、強度で優れる合金(AZ61合金)でも溶湯圧延が可能な設備、技術を開発したことに加えて、実用性をアピールするために、当社で製造したAZ61マグネシウム合金板のサンプルを社外でプレス、ニッケルメッキ、溶接ができたことも紹介しました。これらの製品は実際に会場へ持っていき当社の板材で問題なく加工できることが確認したことを来場者に見て頂きました。
 
また、他のマグネシウム溶湯圧延メーカーの講演も聞いたところ、当社を含めどのメーカーもマグネシウム薄板製造の今後の開発ポイントとして「加工性」「耐食性」「コスト」の3つを挙げていました。しかし、これらのポイントまでの道筋に各社それぞれの特色を感じることができました。
 
これまでは展伸材といえばAZ31のみでしたが、今回の講演ではAZ61についての報告もいくつかあり、それらはAZ61合金を得意とする当社の研究の追い風になるものでした。それによるとAZ61合金はAZ31合金にくらべてプレスを行なう際に材料を加熱しても結晶組織が安定している点など今まで言われてきたほかにもAZ61には多くの利点があるということでした。
 
他の講演ではこれまででは不可能と言われていたマグネシウムの常温プレスの可能性があるといった内容もあり、マグネシウムにはまだ開拓されていない分野が多く残されていることがわかりました。これらを踏まえ、今後の開発も決して従来の常識だけにとらわれることなく励んでいこうと思います。
 
今回のセミナーまとめ
 
AZ61合金はAZ31に比べて
 ・強度が高い。
 ・耐食性が良い。
 ・結晶組織が高温でも肥大化しにくい。
研究成果を発表する マグネシウム担当大野
GK製AZ61板材 プレス品(ノートPC筐体)
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