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黄銅丸棒/カドミウムレス黄銅棒

黄銅丸棒/カドミウムレス黄銅棒

当社の黄銅丸棒は、冷間引抜もしくは旋盤加工で仕上げることにより、寸法精度に優れており、特に太物には絶対の自信を持っています。2006年に施行されたRoHS指令に対応したカドミウムレス黄銅棒「カドミノンCNシリーズ」の製造も行なっています。
材質は快削黄銅の他、鍛造用黄銅、ネーバル黄銅、高力黄銅の各種材質の製造が可能です。カドミノンシリーズには、カドミウム含有量75ppm以下、100ppm以下の2通りの製品があります。

黄銅丸棒

黄銅丸棒の種類

・快削黄銅棒
JIS H3250 C3604BD / BF-F※
C3604は真鍮とも呼ばれ、被削性に優れています。
コネクター、フランジ、機械部品などに使用されます。
◎当社では、耐圧用や切削用など用途に合わせた製造が可能です。

・鍛造用黄銅棒
JIS H3250 C3712BD / BF-F※
熱間鍛造性がよく、精密鍛造に適しています。機械部品などに使用されます。
 
JIS H3250 C3771BD / BF-F※
熱間鍛造性と被削性がよい材料です。バルブや機械部品などに使用されます。

・ネーバル黄銅棒
JIS H3250 C4622BF-F※
JIS H3250 C4641BF-F※
耐食性、特に耐海水性のよい材料です。船舶用部品やシャフトなどに使用されます。

・高力黄銅棒
JIS H3250 C6782BF-F※
強度が高く、熱間鍛造性や耐食性のよい材料です。
船舶用プロペラ軸やポンプ軸などに使用されます。
 

使用例

ステッパー半導体製造装置
ステッパー(内部)

カドミウムレス黄銅棒

当社では”RoHS指令”をクリアーするカドミウムレス黄銅棒(カドミノンCNシリーズ)の製造・販売を2005年6月より開始しております。
現在、カドミノンCNシリーズ は従来製品の4品種にカドミウム含有量2種類(100ppm以下・75ppm以下)の計8タイプをご用意しております。
サイズは50~450φ超と幅広く、品種も快削黄銅、鍛造用黄銅、ネーバル黄銅、高力黄銅といった従来の黄銅棒に対応しています。

"RoHS指令"とは?

EU(欧州連合)が電気・電子機器製品に使用される素材について定めたもので、カドミウム含有量0.01%(100ppm)以下、鉛・水銀・六価クロム0.1%(1000pppm)以下の基準に満たない製品のEU圏内での販売を禁止ししています。
"RoHS指令"(ローズ指令:日本語訳「特定有害物質使用制限指令」)と呼ばれています。
※黄銅棒に関しては、鉛は当分の間4%(40000ppm)以下の抑制といった特例がついています。

カドミウムレス黄銅棒

・カドミノンCNシリーズ  快削黄銅棒
CN34-100 Cd含有量:100ppm以下
CN34-75 Cd含有量:75ppm以下
被削性に優れています。ねじ、歯車、バルブ、カメラ部品などに使用されています。
◎耐圧用・切削用など用途に合わせた製造が可能です。

・カドミノンCNシリーズ  鍛造用黄銅棒
CN37-100 Cd含有量:100ppm以下
熱間鍛造性がよく、精密鍛造に適しています。機械部品などに使用されます。
CN37-75 Cd含有量:75ppm以下
熱間鍛造性と被削性がよい。バルブ、機械部品などに使用されます。

・カドミノンCNシリーズ  ネーバル黄銅棒
CN40-100 Cd含有量:100ppm以下
CN40-75 Cd含有量:75ppm以下
耐食性、特に耐海水性がよい材料です。船舶用部品やシャフトなどに使用されます。

・カドミノンCNシリーズ  高力黄銅棒
CN60-100 Cd含有量:100ppm以下
CN60-75 Cd含有量:75ppm以下
強度が高く、熱間鍛造性や耐食性に優れています。
船舶用プロペラ軸やポンプ軸などに使用されます。

品質管理

1.原材料成分の管理
黄銅棒のカドミウム含有量をRoHS指令の規制値100ppm以下にするには、使用する原材料中(切粉、銅スクラップ、亜鉛他)のカドミウム量を制限する必要があります。購入した原材料の少量を溶かして分析用サンプルを作り、そのサンプルの表面を研磨して蛍光X線分析器にて他微量成分を分析しています。
当社では実際に原材料を使用する前に成分分析値を把握し、その分析結果を基にRoHS指令の要求する化学成分に合わない原料は使用しておりません。
 
2.製造ラインでの管理
電気炉溶解後の分析結果で「カドミノン」の社内判定基準に合格した鋳造ビレットは、従来の一般鋳造ビレットと区別するために鋳造ビレットの端面に紫色の塗料を塗布します。
そして、各製造工程の作業終了毎に仕掛品の端面に紫色の塗料を塗布し、最終製品となるまで端面の紫色で識別管理を行っています。
 
3.当社のカドミウム分析方法
蛍光X線分析:X線試料に照射し、試料から発生した蛍光X線を検出・分光して含有する元素分析を行う方法。
原子吸光分析:液体試料を霧状にして炎中に導入、光源の光を炎中にあて、分光器を経由して各金属固有の光の吸収量検知器で測定する方法。
 
4.製品のカドミウム量の確認
微量のカドミウムの分析には蛍光X線分析器を用いています。
また、製品から抜き取り採取したサンプルを原子吸光分析器で分析し、カドミウム含有量の再確認、再チェックを実施しています。
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